教養の講義で出会ったとある先生の研究室を訪ねた。以後、この先生をM先生と呼ぶ。
M先生と一対一で向き合った1時間半は僕の人生を変えた。そこで得た気づきのなかからいくつかをブログに書いていこうと思う。
僕は研究者になりたいと思っているが、どんな分野を研究したいのがよくわからないでいた。
僕はM先生に尋ねた。
「あと2年間(僕は今大学2年生が終わろうとしているところなので、卒業まであと2年だ)の間にやりたいことが見つからなかったら、先に進むよりもまずやりたいことを徹底的に探すべきでしょうか?」
僕がそう言い終わらないうちに、先生ははっきり言った。
「『見つからなかったら』というのがまずおかしい。やりたいことは今日決めるんだよ。君は決める勇気がないだけだ。何にでもなれる自分でいたいだけだ。」
自分の中で、探していたパズルのピースがはまったような、カチッという音がした。
『嫌われる勇気』と言う本に、「あなたは変われないのではなく、変わらないことを選び続けているだけだ」という言葉が出てくる。しかし僕は先生に指摘されるまで、自分がまさにその状態にあると自覚できていなかった。
可能性の世界に生きてはいけないのだ。勇気がある人は、臆病者が「たられば」で将来を語っている間にも、具体的な一歩を踏み出している。僕が本当に研究者を目指すならば、自分の戦うフィールドを早く決めなければならない。そうでないと、具体的な一歩を踏み出すことはできないからだ。
自分探しという言葉がある。でも自分を探している間にも、ライバルは前へ進んでいる。やりたいことは探すのではなく決めるのだ。勇気を持って。