2017年3月16、17日と、一泊二日で大阪大学大学院生命機能研究科の春の学校2017に参加してきました。
大阪大学大学院生命機能研究科では、今年で5回目となる春の学校を開催いたします。全国から集まった50名の学部生と、当研究科の教員や大学院生が一堂に会し、日常から解き放たれた空間で、サイエンスや研究生活についてフランクに語り合う交流会です。開催のきっかけは、当研究科の最大の特徴である、理・医・工・薬などさまざまなバックグランドをもつ研究者が集まっている世界的にもユニークな研究環境を、若い学部学生にもっとよく知ってもらい、サイエンスに親しんでもらいたいと考えたことです。これまで、のべ200人あまりの学部生が参加。有意義で楽しい時間を過ごし、大盛況となっております。
大まかなプログラムは次のとおりです。
1日目
・みのお山荘にて集合し昼食を食べながら自己紹介
・研究室紹介
・討論のセッション2つ
・夕食を挟んで、お酒を飲みながらエンドレスで自由に議論
2日目
・朝食後、阪大吹田キャンパスに移動
・生命機能研究科の研究室で各自行きたいところを訪問
参加費は5000円。
今回参加していた学生は近畿圏の3年生が多かったですが、1年生の方、北海道や九州から来た方もいらっしゃいました。
まずびっくりしたのが旅館が豪華!!
今回このイベントで宿泊したのはみのお山荘風の杜という宿泊施設です。
お部屋から大阪平野を一望!
この景色を眺めながら露天風呂にも入れます。お食事も美味しい。
ここに5000円で泊まれるだけでもお得感あります!
先生方は間違いなく一流の研究者ばかりです。どれくらいすごい方々かというと、もうちょっとでノーベル賞を取っていたかもしれなかった先生だけでも少なくともお二人。天皇陛下のお食事会にお呼ばれした先生も。でも権威的なものなんかに媚びてたらおもろい研究なんてできませんわ!! と言わんばかりで、威張っている先生なんて一人もいらっしゃいませんでした。大阪という土地柄なのかどの先生も喋りが本当に上手で面白い!!そして率直に学生と接してくださり、ざっくばらんに本音で語り合うことができました。
夕食後の自由な討論会では、テーマの決め方など真面目な話から先生の裏話まで、白熱したトークは明け方にまで及びました。3時や4時まで結構多くの先生が起きていらっしゃったのには本気を感じました。他の学生とも交流でき、自然発生的にできたグループで研究の話そっちのけで3時まで恋愛トークをしていたのはいい思い出です(笑)
2日目の研究室訪問では3つの研究室を回りました。生きている細胞の特定のタンパク質を光らせてその様子を特殊な顕微鏡で観察したり、脳に電極を刺したマウスを走らせて脳の神経活動をリアルタイムで測定する装置を見たりと貴重な体験でした。先生と一対一で何時間にも渡ってお話できたのも良い経験。寝不足と二日酔いでフラフラでしたが頑張っていろいろ回ってよかったなー!
それと、やっぱり阪大は大きいですね。研究室訪問して最初に思ったのは
「研究室広っ!!」
でした(笑)このあたりの規模感は研究費ランキングの数字を見るより実際に足を運ぶ方が100倍わかりやすいですね。
学んだこと
このような意識の高い場でも「まだ2年生なのにそこまで将来のことを考えていて偉いね」とは言われます。でもその段階はもう卒業しないといけない。第一線の研究者と学問的に中身のある議論ができるだけの勉強が全くできていないことを痛感しました。きちんと勉強もしていないのにテーマが決まらないのは当たり前。じゃあどうやって勉強したらいいのかというと、やっぱり教科書を自分で読むことなんですよね。面白いな、で終わらずにその分野の教科書を読んでみる。もちろん挫折もあるでしょうが、そこで読み通せるならそれは自分に向いている分野と言えるかもしれない。このようなアドバイスを直接先生に頂けたのは大きな収穫です。
全体として、研究者という自分の目標に進んでいくための大きなエネルギーを頂けたイベントでした。身の回りで学部生のうちから研究者を目指すと決めている人はあまりいないので、このような場はとてもありがたかったです。「おもろい」議論がもっとできるように勉強して、機会があればまた来年も行きたいなと思います。