東大院生ショータのなるほどアウトプット~バイオ研究者への道~

生物学系研究者を目指す大学院生のブログ。学びや気付きのアウトプットをしていきます。

他大学の院へ進学するメリット

理系大学生で大学院に進学する人はほとんどの場合、大学4年生で卒業研究をしていた研究室でそのまま大学院修士1年生になります。でも中には他の大学院に進学する人もいますね。何を隠そう僕もそのひとりです。わざわざ他大学院に進学するのはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

僕が思う他の大学の大学院へ進学するメリットを列挙してみました

  • やりたい研究ができる
  • 自分に合う研究室を選べる
  • 院試を通して実力がつく
  • 知識や経験に幅が出る
  • 最終学歴が良くなる

 

 

やりたい研究ができる、自分に合う研究室を選べる

 僕はもともと農学部に所属していました。農学では基本的に応用的な研究が多いのですが、勉強していくうちにもっと基礎的な内容、まだよくわかっていない生命の仕組みを解明するような研究がしたいと思い他分野への進学を意識し始めました。なんとなくでもやりたい研究がある人、それが今の研究内容と違うなと感じている人は大学院進学のタイミングというのはやりたい研究に取り組める研究室を全国の大学院から改めて選ぶチャンスです!特に博士後期課程への進学を少しでも考えている人は研究分野選びは最重要です。

 

 

院試を通して成長できる

内部進学でも院試はもちろんありますが、大多数が合格するケースが多いでしょう。それに比べて外部進学の方が院試のハードルは一般に高いと言えます。院試で問われるのは主に知識、思考力、表現力、英語力です。院試にしっかりと取り組むことでこれらの能力を養うのは非常に重要です。実際、院試のために馴染みの薄かった分野を勉強した経験や、面接対策のために卒業研究ややりたい研究の内容を説明する練習をした経験は今でも非常に役立っています。ちなみに英語はどこを受けることになっても必要なので、早く対策を始めることをお勧めします。

 

知識や経験の幅が広がる

求められる知識や実際にやる実験はもちろんラボごとに異なります。さらには、生物系であれば大腸菌の形質転換やPCR法など基本的な実験であってもそのやり方や手順は研究室によって違ってきます。実際、僕は微生物系のラボから今のラボに移ってきて、微生物培養のプロトコルの違いにかなりカルチャーショックを受けました。培養だけに)

ひとつのやり方が絶対ではないと知ることで、指示されたことに対しても「もっといいやり方はないか?」と工夫する発想が身につきます。違う環境で研究することで知識や経験の幅が広がり、考え方や技術の面でも色々な引き出しができるというのは大きなメリットです。

 

最終学歴が良くなる

これをメリットに挙げるかは迷いましたが、一応お伝えしておきます。

僕は地方国立大から東京大学大学院に進学しました。やりたい研究をしている先生が東大にいらっしゃったからというのが最大の理由ですが、就活などを見据えて最終学歴を良くするためだけに格上の大学院に進学する場合、学歴ロンダリングと呼ばれたりします。研究科にもよりますが大学院から東大に入るのは大学入試を突破するよりやはり簡単でした。それでいて東大生限定の就職説明会やインターンに参加できたり、東大の学部生向けの授業を受けられたりと恩恵を感じる場面は多いです。大学入試では難関な大学でも院試は比較的入りやすいケースは多く、往々にして旧帝大など格上の大学の方が研究環境もいいので院試で下剋上を狙うというのは悪くない戦略です。

 

 

 外部からの進学者が非常に多い環境に身を置いていますが、他分野に挑戦したい、ブラック研究室から逃げ出したい、私大の院だとお金がかかるので国公立大の院に行きたい、学歴を上げて就活で優位に立ちたい...などなどその動機は様々です。いずれにしても、能動的に情報収集をして早めに行動することが外部進学には重要になります。頑張ってください!

 

外部進学のデメリットについての記事も書きましたので合わせて読んでみてください!

 

www.shota-output.work