先日、他の研究室の方に実験技術を教わりに行きました。
教わったらなんだそんなことか、となり自分のラボでもすぐ再現できそうなことだったのですが、これをゼロから試行錯誤して自分でそのやり方を構築するとなると数ヶ月かかっていたかもしれません。
高度に専門化した研究の世界では、本にもネットにも書かれていないそのラボ独自の実験技術というものが多数存在します。ラボの技術は試行錯誤と最適化の蓄積。そのような技術がそのラボの優位性を作っている側面があるのでおいそれと言いふらすものではないにせよ、共有してもらえると研究が大きく進むことは多いです。実験系の構築に数ヶ月費やすのはザラにある話なので(経験済み)… こういう技術も人の入れ替わりですぐロストテクノロジーになったりするので、もっとうまく研究者コミュニティで共有されているといいのですが。
さて、どうしてそんな大切なプロトコルを教えてもらえることになったのかと言うと、例のインドでの学会に参加されていた同じ大学の先生が、ポスター発表を聞いて「うちでちょうど同じようなことをやっているから来たら教えてあげるよ」と声をかけてくださったのがきっかけでした。
わざわざインドまで行った甲斐があったというものです。研究をアウトプットして共有することって大切だなと実感できる体験でした。