東大院生ショータのなるほどアウトプット~バイオ研究者への道~

生物学系研究者を目指す大学院生のブログ。学びや気付きのアウトプットをしていきます。

死について考えることの効用ー樺沢紫苑氏への反論ー

精神科医であり作家の樺沢紫苑先生は本ブログでもよく取り上げている方で、僕が徹底ベンチマークしている存在です。

そんな樺沢先生のYouTubeチャンネルの動画で先日こんな質問を取り上げていました。

死生観を固めるにはどうすればいいですか?


死生観の固め方【精神科医・樺沢紫苑】

 

これに対する樺沢先生の答えは要約すると「生きることにフォーカスしていれば死など考える暇がない。死について考える暇があるなら今の一瞬一瞬を全力で生きることに時間とエネルギーを注ぐべき。」というものでした。

 

「今を生きる」がモットーの樺沢先生らしい痛快な回答です。

 

でも僕は、死について考えることは極めて大切だと思っていましたので、「死について考えること賛成派」の立場から意見を述べたいと思います。

 

 

皆さんは『7つの習慣』という本をご存知ですか? キング・オブ・自己啓発書とも言える作品で、世界的ベストセラーの名著として有名です。僕の座右の書でもあります。

 

この本で紹介される第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」では、自分の葬儀の様子を想像し、参列者に自分をどのような人として語ってほしいか考えよ、という話が出てきます。それによって自分が本当に大切にしたい価値観や目指すべき方向性が

明確になり、世間の価値観に踊らされることなく毎日を効率的に生きられるようになるのです。

 

自分の葬儀で述べてもらいたい弔辞を真剣に考えてみてほしい。それがあなたの成功の定義になる。 (『完訳 7つの習慣』p119より)

 

僕は大学2年生くらいから1年に1回、自分の葬儀の弔辞を考えるワークをしています。その内容を紹介するのは小っ恥ずかしいですが、一番はやはり「生物の研究者として、知られていなかった生物の仕組みを解明し人類の叡智に貢献した人」と言ってもらいたいですね。これを実現することが自分の人生のゴールであり僕にとっての成功です。

 

死について考えることを通して自分の価値観を明確にする効果は絶大です。何より、迷いがなくなります。あらゆる物事の判断基準を、人生のゴールの達成に寄与するか否かというシンプルなものにできるからです。

 

確かに、漠然と死を不安がることは樺沢先生のおっしゃる通り時間の無駄かもしれません。しかし人は必ず死ぬしいつ死ぬかわからないのも事実です。自分の人生の終わりを真剣に考えたとき、生きている今この瞬間に何をすべきか自ずと浮かび上がってくるものではないでしょうか。

 

最後に、僕が最も感銘を受けたYouTube動画の一つである田坂広志氏の講演を貼ります。

人生には誰もが否定できない3つの真実がある。

人は、必ず死ぬ。

人生は、一回しかない。

人は、いつ死ぬかわからない。      田坂広志


なぜリーダーは「死生観」という覚悟を持たねばならないのか?~田坂広志ダイジェスト(1)

 

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

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